写真は実家の庭です。
父が庭の花がきれいだと電話で言ったので。
「じゃあさ、庭の写真撮って送ってよ」
私は試すようにこう言ったのでした。
内心、お父さんには無理かなぁ…、と思いつつ。
ところが、数時間後に父からメールが送られてきて、
開いてみると、ちゃんと写真が添付されていたのです!
父は現在91歳です。
ドコモのらくらくホンを使っています。
すごいじゃん! お父さん。
この、ささやかな遊びは、実は母としていたことでした。
認知症になった母に、少しでも刺激を与えたい一心で、
私は電話でいろいろなことをお願いしたものです…
「庭の花きれいなんでしょ? 写真撮って、送って」
「庭の花を花瓶に飾ったんでしょ? お母さん、うまく飾るから見たい。ねえ、写真撮って、送って」
こんな風にーーー
今はもうそれができない。
庭いじりが大好きで、野の花が大好きだった母は今年の1月末に亡くなってしまったから……
去年7月に股関節の手術に失敗されてしまった母。
その後、別の病院で脱臼し、入院が大幅に伸びたことが原因で亡くなりました。
担当医師の当初の話では、2週間で家に帰る筈だったのに…
最終的に約7カ月間、病院等にいた母。
母に起こった悲劇は、また改めて書くつもりです。
今でも悔しくて苦しくて、どうにかなりそうなので、いつになったら書けることか……
そんなわけで、去年の7月から実家の庭は主不在のため、荒れ放題になっていたのです。
秋が過ぎ……
冬を超え……
その冬の間に母が亡くなり…
母の入院のさらに前に、父は転んだ母を起こそうとし、腰を圧迫骨折してしまったのです。
私は実家から1時間半ほどかかるところに住んでいる。
妹はもっと遠いところに住んでいて。
あんなに美しかった母の庭は、悲しいほどに荒れ果ててしまったのでした。
茶色く枯れた庭を見ると、悲しくて涙がとまりませんでした。
お母さん、ごめん…
お母さんの大好きな庭がこんなになっちゃったよ…
しかし…
春ってすごいですね。
植物ってすごいですね。
枯草の間から緑の葉がグングン伸びてきたのですよ!
私は実家に帰るたび、庭に出て手入れを始めました。
父は腰も、足も痛いので、とぼとぼと庭に出て。
少しずつ手入れを始めたようです。
思ったようには出来ないようですが…
お母さん、空から見てるかな?
父は昭和9年生まれ。
ザ・昭和な父は無口だったけど、
定年後、だんだん喋るようになっていて。
だけど、父は一人暮らしになってしまい、母と喋れないせいか、声がすごーく小さくなってしまった。
私と妹で心配している。
だけど、写真をメールに添付して送ることにチャレンジできて、
少しだけホッとしたよ、お父さん。
私と同じく50代の皆さんは、
高齢になった父母との関係、
若い頃と変わってきますよね。
私は、同級生と介護のこと等、情報交換したりしています。
後悔のないように、したいですね。
今日もおつき合いくださり、ありがとうございました。
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